Home



Ich sah das RIVERDANCE in der Berlin.
......ドイツ語間違ってたらごめんなさい。
+アイルランドにて。

NARUSE氏洋行

その1

その2

その3

写真篇




2.公演レポート
 次の日、4月8日水曜日。8時開演なので、のんびりとポテト&ソーセージのスープとビールの夕食のあと7時過ぎに会場へ向かう。......いるいるダフ屋。(笑)しかしそれ以上に、「チケット2枚求む!」なんて紙を持って立っている人がたくさんいる。わあ、やっぱり取りにくいんだなあ。いやはや、親切なインフォメーションのお姉さんに感謝するばかり(この日は違う人が座っていた)。クロークがとても広い。みんなカウンターでビール飲んでくつろいでいる。もちろん主催はネスレではないのでコーヒーなどはない。(笑)ドイツは観劇や音楽鑑賞の時の服装にはとてもうるさい国なので、一応ネクタイとスラックスを着用していったが、ドイツ人でもこの日の着用率はまあ半分程度だったかな。クラシックのコンサートではないからねえ。

 セキュリティとかは全て会場側の人間で、観客の誘導なんかも完璧。つまりそれだけプロフェッショナルな会場なんですね。実はUTFC会員番号666番として、Tokikoさんにカードだけでも渡せないかなと思って用意していたのだが、はっきり言ってスタッフにすら全く接する場所がない。休憩時間にチューニングに出てきているローディーに渡すことはできたかも知れないが、それは私自身ミュージシャン(になりたかった人間)としては絶対に避けたい行為なので、結局渡す機会のないまま持って帰ってきてしまった。プログラムを2部、1部はmoriyさんにあげるつもりで買う。しかしこのプログラムが実に面白い!写真とかは日本の方がきれいだし、版も小さいのだが。基本的には英語のパンフレットで、やたらとアイルランドの宣伝が多い。日本よりははるかに近いもんね。ドイツ語は一部に解説が付いているだけ。で、なぜか妙に出演者の変更が多かったのか差し込みが入っている。これについては後述。袋はなくむき出しのまま。一冊20DM(1400円)。その他、売っているものは基本的に同じだった。

 さて、会場のICCは大阪よりは大きいが、たぶん東京と同じくらいか少し大きい程度のサイズだろう。ちょっと無機質な感じの造りの会場(1970年代にできたらしい。つまりここは旧西ベルリン)、でも音響は悪くなさそう。ちゃんと各席の前に収納式のテーブルがついていてとてもいい作り。バンドはやはり客席側に張り出してはいるが、大阪のように客席の上に無理やりピットを造ったりはしていない。(笑)ステージはそんなに広いとも思えない。観客はなんか年齢層が高いような気がするなあ。まさか招待客の日でもないだろうが......。昨日まだ残っていた席も全て埋まり、開演。

 プリンシパルの紹介なし。ナレーションは......ドイツ語だ!やっぱり大仰なしゃべり方。思わず笑ってしまった。
 登場したのはブランダン&ジョアン、特にジョアンさんはキレが抜群!ちょっと席が遠いので表情までは見えないのだが(しかも私、あまり眼が良くないんです。コンタクト付けてても)、「彼女の足はいつ地面についているのだろう?」という売り文句がよく分かるくらいキレてる。ライティングはすごくいい。

 逆に、バンドの調子があまり良くない。疲れているのか、それとも集中力を欠いているのか。全体にリズムの決めが良くないし、お目当てのモーリン・ファヒのフィドルも細かいパッセージが荒いし、あの華麗な「弾き踊り」の脚も見られない(ひょっとすると代役だったかも。オーケストラにオフがあるとは思わないが)。しかしそれ以上に悪いのがPAのミキシングのまずさで、タップの音を上げるタイミングが遅れたり、フラメンコでギターの音が出なかったりと公演終盤にしてはお粗末すぎる。ホールそのものの音響は決して悪くないのだが......(しかし観客の反応は伝わりにくそうな感じのホールだ)。タップの音自体はとても良く、踊りと遊離していない。

 で、マリア大臣。実は私、この日が大臣だったのかヨランダさんだったのか最後まで分からなかったんです、ごめんなさい。カスタネット持って出てきたから大臣だろうっていうだけで......プログラムでも、最初ヨランダさんだけが大きく入っていて、あとから大臣の部分が(きれいな印刷なんだけど)差し込んであるんですなあ。急遽出演決定!ということだったんだと思うのですが、でも大臣にしてはなんか体も踊りの線も細かったような気がする......ということで疑惑が残っております。この差し込みはダーリンさんもそうで、これはきたないコピー。(笑)でもこちらははじめから入れ忘れていた感じだなあ。ダーリンさんのパフォーマンスは、最初ややフラットしていてあれれ?って感じだったけど進むにつれてあのパワーを再び見ることができた。それともう一枚、初めて見る名前のCaitriona Fallonという女性シンガーの紹介が写真無しではさんであるんだけど、確かにこの日の女性シンガーの声はケイさんのきめの細かい声ではなかったように思ったので、プログラムにはケイさんが載っているがきっとこの人が代役だったのだろう。ややあらい声でちょっと残念。まさか大阪公演最終日のケイさんの涙は「これでRiverdanceを離れる」ための涙だった、とは思いたくないが......?

 もちろんTokikoさんも転ぶこともなく(笑)そのお姿を披露してくれた。しかしもう一つなのはベルリン、観客がおとなしい。休憩時間にもみんな外のカウンターでビール飲んでるくらいだからもっと盛り上がって良いと思うのだが、大阪よりも拍手のタイミングも遅いし、わあっと盛り上がる感じでもない。但し指笛だけは実に賑やかで、この点だけは日本よりもはるかに楽しそうに思える。でもそれ以外は、ちょっとねえ。見た感じでは日本よりも観客の年齢層が上で、真面目に見る層が集まってしまったように思える(まあ、招待客の日かも知れないが)。私の隣の太った香水くさいオバハンなんて最後まで立たなかった。運の悪い日だったかも知れないが、首都で大都市で旧東欧に近い街というのはこんなものかも知れないなあ。きっとこのあとあるハンブルグ公演やフランクフルト公演はもっと盛り上がるのだろう。ちょっと残念だが、あの大阪初日の体験に勝るものはそうないのかも知れない。エンディングではみんな立っている。まあ前の方はもっと盛り上がっているかも(でもそんな感じには見えないなあ)。日本よりラストがかなり長いが、とくにアンコールとして登場することはなく、観客もさらりと退場する。

 といったところ。好調なジョアンさんを観られて良かった!という以外は、あまりショウとして特筆すべきことはなかったんです。ごめんなさい。観客も人が奥の席にはいるときにちゃんとみんな立って通してあげるとか、そういったマナーでは見るべき点が多かったんだけど、熱さには欠けたなあ......次に見るときはもっと熱い街で見たいね、バルセロナとかLAとか。そう考えると、あの大阪公演はやはり「観ておいてよかった」のかも。もちろん、遠い海外で再びRiverdanceに会えたことは最高の想い出。次回日本に来たときに、忙しく働いている(はずの)私がもう一度見に行けるという保証はどこにもないから。

 ときたところで、最後にオチ。会場をあとにしようとすると人が入り口付近のポスターに集まっている。なんだと思ってみてみると、なんとLOTDが9月に全く同じ会場でやるという告知ポスター。しかもそれがRiverdanceのポスターの一枚あいて隣に貼ってある。(笑)分かっているドイツ人は指さして笑っていた。わざわざその写真を撮って帰ったバカな日本人は私。(笑)


・・・そういえば3/6の東京でとなりに座ってたドイツ語しゃべってた二人も、ちゃんと立って人を通してたなあ。

(その3)へつづく





Irish Stepsトップへ




[Home]
[Irish Steps] [Tokyo Swing] [Beyond]

情報をお寄せください!!
air@myself.com