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至福

12/10夜

ジーン・バトラー大好きさん

Q-TIPさん

Q-TIPさん
(番外編)




お昼から引き続き、Q-TIPさんのレポートです。ん、末尾に気になる言葉が・・・


お昼の公演で、すっかり準備体操が出来、駅できしめんを食べ体力も回復、待ちに待ったメインダンサーを観ることが出来ます。
前回の来日公演では、understudiesしか観ることが出来ず随分悔しい思いをしましたので、この日を楽しみにしていました。おまけに席が前列2列目(!)と、今回大阪公演を含めても一番良い席なので、嫌がおうでもボルテージが沸くってもんです。

前述通り前列2列目、正面に向かってやや右よりでした。RDoBの2列目はそれこそ、ダンサーが目と鼻の先でしたが、こちらは1列目と舞台に比較的距離が保たれています。

音響
舞台の正面下にフットスピーカーが仕掛けられているため、バンドの生音よりは、スピーカーから出てくる音が強いといった感じでしょうか、ただしスピーカーと近かったため、音のバランスの悪さはあまり気にならずに楽しめました。PAトラブルは今回も無し。

ダンサー
プリンシパルは、Breandan de Gallai(男性)、Julie Regan(女性)、Yolanda Gonzalez Sobrado(フラメンコ)。
パンフを見ているとHomecoming後にダンサーの入れ替わりがあった様ですね。従来のDance Captainで、ユーロヴィジョンからの生え抜きメンバーであったColm O Seさんや前回understudiesに登録されていたJoan Rafterさんの名前が消えていました。

ショー
<Reel Around The Sun>
冒頭からダンサーの気合いのノリがマチネ公演と全然違っていました。これよ、これ、こうじゃなくちゃあきまへん!そうこうする内にBreandanさんの登場。場内から拍手が出たのにびっくり。(まさか日本でこんなリアクションがあるなんて!)

今回初めて生Breandanさんを観ましたが、心・技・体渾然一体となった素晴らしいダンサーですね。RDoBの演出が採り込まれているためか、メイルダンサーは皆派手な振付になっているようですが、Breandanさんは変にそこにとらわれることなく、見事な表現力を見せてくれます。「ハッ!」という掛け声(気合)も、この人がやると腹から声が出てるって感じを与えてくれます。個人的に興味深かったのは、The Shannon CompanyのPat Roddyさんとのスタイルの差です。Patさんは自ら語っている様に、MIchael Flatleyに大きな影響受けていて、Michael FlatleyとColin Dunneの中間を目指しているというのが、よく分かる華やかさを追求するダンサーである一方、BreandanさんはMIchael Flatleyを認めつつも、同じヨーロッパという市場で活躍していて、何かと比較され易い環境にあるためか、差別化を図ろうとしている、つまりオリジナルなスタイルを追求しているようですね。振付的にはColin Dunneが「Reel Around The Sun」でみせていたジャンプして腕をくるくる回す振付を採用するなど、どちらかあえて言うならColin Dunneに近いスタイルをとっています。しかし、ダンスからエネルギーが感じられるという点では、Michael Flatleyと同じベクトル上に位置していると言えるでしょう。

<Riverdance>
今回Joanne Doyleさんが不参加ということで、少々女性プリンシパルに不安を感じていましたが、既に皆さんのレポートにもあった様にJulieさんがその穴をしっかり埋め様と奮闘されていますね。Eileen Martinさんを微かに彷彿させる容姿が個人的な気に入りました。ただEileenさんファンの私としては、まだまだ彼女の域には達していないなぁという印象です。メインダンサークラスに求められる「華」という面で、まだまだこれからの人だと思います。

今回の「Riverdnce」の演出で気に入った所が一箇所。プリンシパルが両脇に3人のダンサーを従えてラインダンスをした後、大勢のダンサーと合流するシーンの際、videoなどではプリンシパルは中央で見詰め合いながら周る演出ですが、今回はBreandanさんがJulieさんの頬を両手で覆いながら周っていて、「おおロミオ」・「ジュリエット!」状態でしたね。非常に印象的でした。

群舞は広い舞台一杯に使ったもので、この迫力は何度観ても凄いとしか言い様がないですね。終了後 、隣の席の女の子が胸に手をあてたまま放心状態になっていたのもよく分かります。

<休憩時間>
この回のコーヒーも前半ネスレのエクセラ、後半ゴールドブレンドの構成。席に戻るとオーケストラボックスの周辺が黒山の人だかりになっていました。これって文化と文化の交流がテーマの一つであるRiverdanceの趣旨に結果的にあっていたのではないでしょうか。

<Lift The Wing>
17:00の部には、Morgan Crowleyさんが出演されていました。やっぱりMorganさんは役者が違うなぁと言ったとこです。あのマイルドな美声は、いつ聴いてもいいもんですねぇ。

<Trading Taps>
12:00の部と同じブラックダンサーなの?と疑いたくなるくらい、また昼に力温存してたんちゃうと疑いたくなるくらい、凄まじいダンスを見せてくれました。従来はコミカルな楽しいイメージがここにはありましたが、今回はまさしくダンスバトルの色合いが濃かったです。途中からのブラックダンサーのソロは凄すぎて思わず口があんぐり!ばくてん有りの、100mダッシュするような動きで高速タップを速射するなど、延々技を魅せ続けてくれました。おかげで、場内は熱狂の渦に。Breandanさんも「こりゃ手が付けられへんわー」てな感じで横でニコニコと立ってらっしゃいました。

<Home And The Heartland>
ほんと、何回聴いても名曲ですね。思わずRiverdance Singersのメンバー気分で一緒に歌ってしまいました。 「Heartland」冒頭でのプリンシパルのデュエットが、個人的に大好きなもので、この日も魅入ってしまいました。音楽の切ないメロディーもたまらなくいいですねぇ。
Breandanさんのソロもvideo(「Explosive Dance」)でチェック済みでしたが、ますます磨きがかかっていましたね。場内からの大きな拍手の中、キメ。「ハッ!」という気合がキメの際入るので、拍手し易いです。そのままラストの群舞へ、30人ものダンサーの群舞は圧巻ですねぇ。観客は手拍子でそれに答えていました。RDoBでも手拍子のままエンディングを迎えるということは無かったですから、一ファンとしては、物凄くうれしかったです。途中ラインダンスのシーンで端から端へダンサーが波を打つ所では、波を打つ方向とは逆方向に一回振りかぶって、体を動かすので、ダイナミックな印象を観客に与えてくれます。以前からこの予備動作はありましたかね?

終わったあと思わずスタンディングオーベーションをしてしまいました。多分そこでは私一人では無かったでしょうか?後ろの方への配慮なんてその時は考えることが出来なかったですね。素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたダンサー達へ賞賛を送りたい一身でした。Breadanさんがこっちを見ながらうんうんと頷いてくれたのが、うれしかったです。
最終的には場内スタンディングオーベーションとなり、アンコールも2回。わざわざ名古屋まで来た甲斐があった素晴らしいショーでした。

この時には、終了後今回の名古屋公演をさらに印象深くしてくれる出来事が起きるなんて、全然考えてなかったんですけどね。


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