RD2015:4/15昼

ぞのさんの東京最終日レポートです。ありがとうございます!
Jun. 12 2015
posted by ぞの

4月15日(水)14:00公演(東京千秋楽) S席上手1列

プリンシパルダンサー Bobby Hodges Emma Warren

最後の来日と言われた前回公演後、RDとの関わりと言えば、思いついた時にDVDやYou Tubeで楽しむ程度だったので、今年3月のSt Patrick's Dayで久々にリバーダンサーの生ダンスを見た時は、プロモとは言え感慨深かったです。

遠い異国の文化や音楽のはずなのに、何故これ程、日本人のフィーリングに響くのでしょうか。
そして見終わった後の<多幸感>、ただ単にRDが好きだと言う事だけではなくて、この不思議な感覚は一体何なんだろうかという思いがずっと胸の中にありました。
そして、今回の来日公演、やはり何度見ても見飽きるという事がまったく無く、同じような感情が湧いてくるのでした。

そこにちょうど、こちらのレポート置き場にて、とんがりやまさんの文章が紹介されていて、その「Riverdanceは祝福するステージである」という考察が、胸にストンと落ちました。
祝祭論としてのリバーダンス。
確かに、みんなハッピーになるエンディングの作り方は凄いよなあと。
そして、文化や言葉を超えて、その場に居合わせた者のエンパワメントを高める、作品としての圧倒的な力がRDにはあるよなあと再認識したのでした。

東京最終日はAir掲示板で教えて頂いて買い足した最前列の席。
劇場には何故か気合いを入れて一番乗り(笑)
ホール後方から誰もいない観客席、ステージを見渡して、これからここでどんな感動が広がっていくのだろうと思いを馳せました。

購入してから気付いたのですが、7年前の東京最終公演でも、赤坂ACTシアターで同じ位置の席でした。
当時、体調を崩して休職していた大学時代の同級生を連れての観劇。
RDから沢山の元気と感動をもらった私は、友人にも理屈じゃない何かを感じてもらって、少しでも気分転換や復調のきっかけになってくれたらと誘ってみた舞台でした。
宗教じゃないですよ(笑)
結果はと言うと・・・
いや~喜んでくれましたね。
パフォーマンスもさることながら、音楽と世界観が圧倒的に良い!と。
そして、初めてにして、あの伝説のカーテンコールに立ち会えて、二人で大興奮の一日でした。

今回は一人でしたが、そんな思いを胸に東京最終日の開演を待っていました。
ホワイエでは、恒例のプリンシパルチェック。
お気に入りのエマさんが本日のリードダンサーだと判り、オフ会でも話題に挙がっていたフィナーレでの花束贈呈・・・最前列の席だし20周年だし最後だし、思いきってやってみようかなあと、一旦外に出て、劇場下にある花屋へと向かい、休憩時間までに仕上がるよう花束を注文してきました。
この日は風が強くて大変だった・・・

参考までに今回の来日公演では各会場に(愛知県芸術劇場を除く)

【プレゼントに関して】
花束のプレゼントのみ
本日のプリンシパル・ダンサーに手渡しが可能です。

演出の都合(2部の公演終わり)
カーテンコールの終わりのタイミングで渡せるように、
客席前方へお進みになって、最前列でお渡しください。
(※その際はお足元にご注意ください。)

という掲示がありました。

でも、タイミング間違えたらちょっと恥ずかしいなあと思って、ホワイエのプレゼントBOXを整理していたスタッフに花束を渡すシチュエーションについて確認してみました。
スタッフによると二度目のラインダンスが終わった後が「公式」らしいのですが、「お客様の善意で渡すものなのでお任せします。キャストも理解しておりますので」と背中を押してくれました。

ちなみに、休憩時間に花屋に受け取りに行って、客席に持ち込もうとした所、スタッフから「そちらの花束はフィナーレでお渡しになるものでしょうか?」とチェックが入りました。
フェスティバルホールでは、「2階席で花束を渡したいと仰っているお客様がいます」とかフロアスタッフ間で連絡を取り合っている光景を目にしたので、演出上、事前確認している様子でした。

さて、本日のプリンシパルはボビーさん。
男性プリンシパルは三者三様の魅力があり、その中でボビーさんは、どなたかが仰っていましたが、クールなダンスオーラがカッコ良いですね!
特に地に槍を突き刺すかのような?手先を床面に向けての個性的な決めポーズが私は好きです。
『Trading Taps』も、それぞれの必殺技やアレンジを加えての三者三様のパフォーマンスで見応えがありますが、ボビーさんのタップは、ダンサブルでワイルドでセクシーで・・・いつも見ていてシビれました!!

対して、女性リードはエマさん。
今回の席は『Anna Livia』の冒頭、暗転した中でソロパートを踊るポジションの目の前だったんですよ!
エマさんの鮮やかな足捌きを、遮るもの無くたっぷりと堪能する事が出来ました!!
リフィー川を擬人化して、女性の優雅さ、芯の強さ等を表現した『Anna Livia』は、RD14年ぶりの新演目。
20周年に相応しい、よく作り込まれたプログラムで、初日に見て以降、すぐに引き込まれました。
アカペラもドラム&パーカッションも振付も衣装も照明も演出も・・・独特の美意識、世界観が出ていて、毎回見るのが楽しみでした。
何かの記事で、世界中からRDにトップクラスのダンサーが集まるようになったので、『Anna Livia』のような高度なプログラムが実現可能になったとか紹介されていましたが、本当にこの演目のステップは息を飲む超絶技巧と美しさで、群舞にソロパートに・・・劇場に足を運ぶ度に魅せられ酔いしれました。

『Slow Air/Tunes』でフィドル・パットさんの粋な『さくらさくら』の演奏が聴けた後は、あっという間にハートランド&フィナーレです。
祝福するステージは相互補完的である・・・と前回来日時の東京千秋楽ような観客席との呼応性、壮観な光景を期待していたのですが、平日の昼間とあって、ご年配の上品な?お客さんが多かったように思います。
周囲の様子を見ながらのスタンディングといった感じで、反応としては週末の夜公演の方が盛り上がっていました。

そんな中、先に舞台正面に歩みを進めたお客さんにつられて、私もそろ~とセンターに歩み寄り、会釈するエマさんに花束を渡してみました。
すぐに気付いてくれて、“Thank you!”と笑顔で受け取ってはくれたのですが・・・すでに前のお客さんが花束を渡していたので、そのまま横に並んでいたフラメンコダンサーのマリータさんの手にスライド(笑)
帰りにヒカリエの通路でお会いした際、エマさんもマリータさんも私の花束は持っていなかったのですが(笑)、「さっきは花束ありがとう」とエマさんの方からニコニコ声をかけてきてくれました。
その言葉と笑顔に少しは東京最終公演に花を添えられたかなあと自己満足に浸りながら家路に着いたのでした。
これも一つの<幸せ>の形です(笑)

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