RD2000:11/24夜:鑑賞記11月24日

「怒れる」ちゃーりーさんのレポートです(^_^)!
posted by ちゃーりー

11月24日 午後6:00開場 午後7:00開演
1階S席 41列18番(ぴあカウンター)

プリンシパル
Male:ブランダン・デガリ
Female:ジェリー・リーガン
Flamenco:マリア・パヘス

 半年以上前に東京公演の日程が発表されてすぐ、この日に有給休暇をとることを決めていた。その為に入院で大半を使ってしまった休暇を大事に大事にとっておいてこの日に臨んだ。

 6時過ぎに会場に到着し、アンケート&チラシ類を受け取って入場。諸事情によりゴルフクラブ(1本)なんぞを持ち込むことになった私はとりあえずクロークを探し、係員に訊ねたのだが存在しないことが判明。さしあたり「凶器」として咎められることも無いようなのでやむを得ず客席に持ち込むことにした。
 開演までに時間があったので、まだ座席には行かずに2階ロビーのコーヒーカウンターへ向かう。この日のお飲物はカプチーノ。お茶請けはキットカットとクランチだった。熱々のコップをお姉さんから受け取り、空いているシートを見つけて一服。周りを見回すとどうもおばさんばかりが目に付く。LOTD、SOTDの時もそうだったが、おばさんたちの存在感という物は恐るべき物である。

 座席に向かう前にグッズコーナーを覗き、パンフレットを手にし、更に悩んだあげくシューズバッグを購入。小物入れとしても使えそうだし、用途はいろいろと選べるからと自分で納得する。

 シートは1階席やや後方のやや左寄り。通路側の席だったため荷物の始末にも困ることなく、なおかつスタンディングオベーションもしやすいことにほくそ笑む。

 座席に着き、開演を待つ。プリンシパルについての放送は無く、この時点では誰がメインなのかは分からなかった(正直に言うと、オペラグラスを忘れてしまったためダンサーの顔が見えず、最後まで分からなかったのだが…)。ブザーが鳴り、客席が暗転。バンドメンバーの入場に散発ながらも拍手が沸き、そして始まるオープニング。ホイッスルの音が響きわたり、その音色と共に心も次第に高ぶってくる。「ダ・ダン!!」最初のステップだけで気持ちは最初のピークを迎えた。昨年始めて見たときと違い、この1年8ヶ月さんざんビデオを見ているため、次にどんな動きが来るかは十分に承知している。だからと言って感動が薄れるわけもなく、むしろ「来るぞ、来るぞ」という期待感が膨れ上がる。そして光の中からブランダンさんが飛び込んでくる!!思わず拍手をした私は同時に妙な感覚にとらわれた。そう、周りで拍手をしている人がほとんどいないのである。今回の公演に比べ、はるかに知名度が低かったはずの初公演では自然に会場から拍手が沸いていた。今回は周りにも明らかに知っている風の観客がいっぱいいたにも関わらず反応が鈍い。この違和感は結局最後までつきまとうことになった。

 私のそんな感情とは関係なく、舞台はどんどん進む。この日は久々の生リバーダンスに感覚が麻痺していて、細かい善し悪しは気にならなかった。ただ何となくではあるが、昨年よりも地味な印象が残った(衣装は確かに派手になっていたのだが…)。しかし観客のノリがこうも悪ければ、ダンサーとてテンションが下がるのも無理は無かろう。アメリカン・ウェイクでダンサー達が手拍子しているときにも反応せず、あまつさえトレーディング・タップでダンサーが手拍子を要求してもろくに応えないのだからお話にならない。若さがないぞ、お前ら!!

 やはり生はいい。これまで自宅の14インチモノラルテレビでビデオを見るしかなかった反動もあり、体の芯まで響くバンドの演奏、そしてステップの響きに酔いしれ、反応の鈍い周囲の観客をよそに私はひたすら感動していた。あっという間に舞台は進み、フィナーレへ。この頃になるとようやく観客も手拍子をするようになり、それなりに盛り上がってきた。出演者一同が出そろい、エンディング。最後の「決め」と同時に私は立ち上がったのだが、やはり周りで立ち上がっている人は僅か。その後アンコールと共に次第に立ち上がる人も増えてきたが、いかにも「前が見えないから立った」という雰囲気が感じられる。何となく、堪能しようとするところを横から足を引っ張られたような気が終始つきまとった公演だった。

 全てが終わり、客席の明かりがつくと思わず溜め息。先の文章と矛盾するようだが結構満足できた。やはり待ち焦がれていた物との再会というのはいいものだ。
 帰る客の流れに乗って出口まで行き、係員に今日のメインダンサーの名を尋ねると、入り口脇のボードを示された。やはりダンサーの名を気にする人が多いのだろう。このサービスは前回は無かったはずだ。どうやら地味な点も着実に進化しているらしい。

 フォーラム地下から有楽町駅へ向かい、地下鉄を待っていると、何やら「Riverdance」のロゴが入ったウインドブレーカーを着た外国人が目に付く。「あれ?こんな物まで売ってたっけ?」と疑問に思ったのだが、その時点では特に気にせず、「もしかすると外国の公演で買ったのかな」などと阿呆なことを考えていた。しかし今思うと彼らは出演者だったのでは無いだろうか。だとしたら間抜けな話である。白人のダンサーならともかく、黒人で出演者と言ったらその数はごく限られているはずなのに…。外国人の見分けが付かない自分の間抜けさを今になって呪っている。だって、出演者が終了直後にもう帰ってるだなんて思わなかったんだもん…。おそらくこの悔しさは当分忘れられないだろう。

P.S.
皆さん、休憩時間のお手洗いはお早めに。ブザーが鳴った後で「間に合わないかも知れないけど、やっぱり行って来る」等というのは論外です。実際間に合わなかったんだから…。あなたですよ!私の前の席のおばさん!!

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