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  ビデオ鑑賞ガイド
"Riverdance the Show"
(長尺版)


 



ここがポイント

Michael FlatleyとJean Butlerが出演しているダブリン公演版の古いバージョンであります。マイケルさまのフルートソロをはじめ、いま手に入るダブリン版(The Show)ではカットされているいくつかの演目が残っています。



内容の概要

短尺ダブリン版(The Show)と異なる部分を見ていきます。



オープニング

"Corona"の流れる中、水面のイメージを背景にスタッフ・出演者の名前が出ますよね。短尺版では青い筆記体でBill Whelanの名前から始まりますけど、こちらは白いサンセリフ(ゴシックっていうのか)のブロック体です。

で、順番的には「Starring MICHAEL FLATLEY」から始まります。どの時期で長尺が短尺に切り替わったのか知らないんですけど、BFがAFになったあたりだったら納得ですね。


Reel around the Sun
このあとみんなそうなんですが、編集の問題かテープ自体の問題か、短尺版に比べてMichael さまの足の動きとタップ音にズレがあるような気がする。


Reel around the Sun〜Freedom
ここまでは短尺版と同じ。


Harlem to Hollywood
タップダンサー3人組、Marcel Peneux、Leon Hazelwood、Jelly Germaine(ネットではプロフィール見つけられませんでした)が、モーニングや、シングルのフロックコート(?)みたいな服、スーツにアズキ色の帽子といういでたちで登場。短尺版のエンディングでも、出演者全員での群舞で下手側にこの3人が映ってますけど衣装は変わってます。

「踊ってるぜおい!」とか「どうだいベイビー」みたいなセリフをくちゃくちゃいいながらタラッタラッというホントに基本ステップから、段々と高度なステップへ・・・白黒のフィルムに残っているようなスタイルの数々。

何風、と一言で言えないんですけど、題名のまんま、タップ創生期からブロードウェイ・ハリウッドのミュージカルの時代に生まれたいろんなタップ表現をひとつひとつ追っていっているという感じです。

特に盛り上がりのない、観光ガイド的構成(リバーダンスという作品自体がそういう傾向をずっと引きずっているんですが)です。これはカットされてもそんなに影響ないでしょう。実際この演目自体消えてしまいましたし。


Andalucia
ビデオのジャケットにはタイトルの表記がないんですが、タップダンサーたちが最前列のお客さんをちょっといじったあと、白地に黒の刺繍の入った衣装でMaria姐さん登場。

・・・よけいな描写は抜きで、ただただ圧巻であります。最後のこう何度もターンするところなんか、ねえ。もしかしたらこの人がリバーダンス一番のスターなのかも知れない。

さっきのタップと違い、これをカットしたのはやっぱり「生を見ろ」ってことなんでしょう。


Macedonia Morning
ホイッスルとちびサックスによるAir。
個人的に大好きな曲なんですけど、ビデオ的にはちょっと見せづらい。劇場に閉じこめた客と違って、ビデオを見てる客はこらえ性がないですから。これもカットはしょうがないかな。


The Russian Dervish
これは短尺版と同じ。
掲示板でもおなじみのとんがりやまさん曰く、Trading Tapsの黒人タップダンサーが見せているユーモアの部分を、初期リバーダンスではこのフォークバレエチームが担っていると。なるほど。


Hope to the Suffering
再びThe James Bignon Groupの歌。なんかまた急にアメリカ感の強い歌。サントラCDにも入ってないことを考えるとこの人達のオリジナルなのかしら。なんにせよ、この『夜ヒット』的歌謡ショーの違和感はたまらん。カットもやむなしの約5分。


Flute Solo
Michaelさまフルートソロであります。夕方っぽい照明に照らされて、妙にオッサン顔のマイケルさま。airをしばらく奏でたあと、バウロンが入って4拍子の曲へとつづく約3分。ニヤけていないマイケルさまの表情が貴重かつ印象的。

ここでマイケルさまが吹いている曲について、Gingerさんから2度にわたって丁寧な解説をいただきましたので、以下に紹介させていただきます。

Gingerさんと、ご協力いただいた喫茶店ウッドノートのマスター・渋谷さんに感謝します。(何ヶ月もほっといてごめんなさい)

エアに続くホーンパイプは特徴のあるメロディーですね。

この曲は "(The) De'il Amang The Tailors" という曲で,似た曲も多いです。知られたダンス曲ですが,メジャーなミュージシャンの録音は寡聞にして知りません。おそらくアイルランド・ルーツだとは思いますが,スコットランドの古いフィールド・レコーディングのものでも聴いたことがあります。

最後のエンディングから右手をサッと上げるしぐさまでは(どこまでもカッコつけたがるマイケル君!)コントのオチ(ちゃっちゃかちゃのーちゃっちゃ)みたいなもんでしょう。

そうそう、曲の終わりに、右手(つまり下手のバンドのほう)に、「終わり!」って感じでピッと手をあげるんですわ。

続いて2通目。

●ダブリン長尺版,マイケル君のフルート・ソロの曲の続報です。

出だしのエアはまだ不明ですが,後半のダンス・チューンは<"(The) De'il Amang The Tailors"と"Mason's Apron"のセット>でほぼ正しいようです。

"Mason's Apron"は超有名なフィドル曲なので,ウカツな事は言えないなぁ,と思ってましたが,(手元にあるのはチーフテンズ,マット・モロイのフルート),「Boys Of The Loch の『Far From Home』というアルバムのカホル・マッコンネルのフルートとそっくりのパートがある。」と教えてくれた人がありました。その人曰く「4パートの内半分はこれ。」

もともとこの2曲は似ていてパートが混ぜこぜになったヴァージョンもあり"Mason's Apron"の題名で演奏されていることも多いみたいですね。これだからトラッドは面白いんだ。(苦笑)

もしかすると,マイケル君は"Mason's Apron"一曲のつもりで吹いてるかもしれません。こればっかりは本人に聞いてみないと,わからないかも。

実は,リヴァーダンス大阪公演のモーリン・ファヒさんのフィドル・ソロでジグに続いて演奏されたのが"Mason's Apron"なんですよ。



Heartland〜Riverdance International
ここは短尺版と一緒。

 

入手方法

相当古くからのファンの人でも知り合いにいれば・・・。シドニーのツッチーさん、ありがとうございました。
(上映会でもしたほうがいいのかしらん?)

約98分

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