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いやあ、凄かった!


3/12夜

Yukiさん

K.D.NARUSEさん


 

常連、K.D.NARUSEさんのレポートです! 大感謝!


 大阪公演初日。会場は大阪の中心部、中之島にあるフェスティバルホール。この大阪の音楽の聖地とも言えるホールは2700席、非常にクラシック向けの造りが特徴だが、ややステージが(Riverdanceには)狭いためどうなるのか心配された。いざ蓋を開けると、バンドはステージ上ではなく客席の左手に張り出させる苦心のセット。このため一階の前三分の一左端3列くらいが消えてしまっているが、これは当日券用においてあった席だった模様。右側はビデオで観られるようなサブステージは設けられていない。

しかし当日券は結構出ている模様。「立ち見」として売っている。18:00から発売していた。なお今日のネスカフェはカプチーノであった。

 19:05開演。開演前にバンドメンバーが位置に着くために出てくると、既にそれだけで観客が歓声と拍手!そしてメンバー登場。初日はブランダン-ジョアン-マリア=パヘスのトップメンバー。しかし各メンバー、緊張のせいかダンスが固い。やや疲れているようにも見える。お父さんのホームタウンであるTokikoさんもやや表情が硬いか?ブランダンさんはそれでもかなりパワフルだが(これでふらっとりー氏の穴埋めとは言わせない!)、ジョアンさんは力を出し切れていないようにみられる。同行した友人も「知らないと誰がプリンシパルか分からない」とあとから言ったほど。新しいステージとそのためのリハがやや長引いたためか?

 音響は初日であまり良くない。特に前半は低音が回ってしまい、タップの音が不自然に浮いてしまっている。これはある程度はこのホールの特性で仕方がないかも知れない。後半はかなり改善されたが、歌のパートでハウリングが出ていた。ビデオでは右のサブステージに出てくる太鼓はメインステージに出ている。観客は前半、やや乗りにくそう。但し前の方がノリが悪いとか、そういった感じはしない。むしろ最前列に熱狂的なファン(私ではない)が陣取っていた。やや観客がかみ合わず、不完全燃焼のまま休憩に。

 しかし後半、同じように開演前からバンドに拍手が送られる。後半の最初、「旅立ち」のパートはややステージの楽しい雰囲気に観客が取り残されているような雰囲気で、「日本人は楽しむのがヘタなんだよなあ」と思わせられざるをえなかった。しかし......この後が凄かった!3対3のパート、ヒップホップvs. RIVERDANCEで観客が一気にヒートアップ!拍手と歓声が止まらない。この盛り上がりは我慢していたものが爆発したといってもいいくらいだった。観客のダンス・ファンにヒップホップ寄りのファンが多かったのかも知れない、大阪はコアなヒップホップのファンが多いことで知られているから。いずれにしても、ものすごい拍手!しかもここでのブランダンさんは前半のややとまどい気味の様子はどこへやら、実にスター然としてダンスもパワフル!次のコサックは盛り上がっているものの、あの変拍子にどう拍手していいか分からない様子でちょっととまどっている。しかしこの後、マリア=パヘス御大の今日二度目のソロ(今日も髪留めを飛ばしていた)で観客熱狂。そして今日は前半もそうだったが、とにかくバンドが絶好調だった!メンバー同士の掛け合いから再び御大がカスタネットで登場、ボルテージが上がる上がる。そしてラストになだれ込んだところで、一気にとは行かず、順々にといった感じでやや慣れない様子であったが、観客総立ちのスタンディング・オベーションが自然発生!

 そしてメンバーが去って客電がつくが、観客が帰ろうとせず、拍手を送り続ける!しかもそれが一部ではなくホール全体!場内アナウンスがとまどいながら客出しアナウンスを繰り返し、最後は後ろのロゴのスクリーンに強引に幕を下ろしてやっと観客が帰り始める。この間約5分。ああ、もう一度出てきてほしかった!終了は21:20。

 率直に言って、ショウそのものは各メンバーやや疲れ気味で切れ味はいまいち、特にジョアンさんは精彩を欠く。ブランダンさんは後半良く、マリア=パヘス大臣はまあ無難にこなしている感じだったけど。ちょっと厳しく見過ぎ?でも関西人の目は概して厳しいよ!しかしバンドは絶好調、これは客席の中(笑)という位置に強引にステージを作ったことが非常に幸いしていて、しかも観客がダンスだけでなく音楽を聴きに来ているのがメンバーにとても伝わっているようだ。そしてそして何よりも、そういったものを補ってあまりある観客の素晴らしさ!!ロック以外のショウであんなスタンディングを観たことがない!!しかも金曜の夜とはいえまだ初日、それなのにあの観客の一体感は何なんだろう?ショウとしての出来は本人たちが一番分かっているだろう、しかしそのことよりもなによりも、あらゆる年齢層の人間を飲み込みながらこれだけの観客を一体化させるのは、やはりRiverdanceの魅力なんだろうか?それは大阪の観客が一番好きなショウの雰囲気だ!

 この雰囲気に気づいたなら、明日以降のショウはさらに良くなるはず。楽しみだ......が、俺は観れない......来週の土曜日には人生かかった国家試験が待っている。しかし待ち続けたRiverdanceに、学生時代の終わりにやっと会えた。そのことが一体どれほどの力を与えてくれるだろう!

PS ヘヴィ・メタル評論家の伊藤政則氏が東京で観に行ったそうです。FM802の自分の番組の中で、ロックに強く根付くアイリッシュのルーツを具現化しているものとして絶賛していました。海外で観ようとしてもチケットが取れなくて観られなかったと言ってました。まあ、日本で一番忙しく働いている評論家ですから......。


ふうっ、やっぱり大阪は熱かった・・・。



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